フェチ・シズム

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「…そういえば俺、一昨日に帰ってから一回しか汗流してねーな?」 平日はもちろん仕事。 でも職場とこの家を往復するだけで外出らしい外出はしていないから時間の感覚がオカシクなっていた。 更には昨日から明後日まで連休があり日常ルーティンも何所へやら。 「歯なんて…いつ磨いたっけ?」 キスする時には流石にエチケットで磨いてたのに、ずっと傍に居るからなんか忘れがちだった気が… キスしたくなったらシて、腹が減ったら適当なものを食べる。そんで眠くなったら寝る。 …時間に縛られない自由は人間を堕落させるらしい。 (そりゃこんな生活してたら拓が風呂にも入るの忘れるワケだよ…) 二週間のアバンチュールの前には「マトモな生活に戻してやろう」なんて意気込んでいたのに、俺のほうが染まっちゃって。 空調が丁度良くなってるからって Tシャツに下着姿でダラダラする俺よりも、一応スウェットでマシな格好している拓也がマトモ。 「っていうか、これがアイツにとっての「普通」だから、俺がダメなだけか。」 流されやすい俺の自堕落フラグは、回収しておこう。うん。 「風呂と歯磨きと、…毛もそろそろ剃らねーとだし」 体毛薄くてもジョリってるのは自分で不愉快。 、
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