フェチ・シズム

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「はぁ?俺と真希ならとっくに別れたぜ?」 「・・・・はぁ!?くだらない嘘なんかつくなよっ」 (どうせ、まだ別れてもないだろっ) 真希のあの様子じゃ簡単には別れられないに決まってる。 愛されてる自信があって結婚したいとまで言い出していた女だもの、素直に頷くなんてあるはずもない。 「嘘なんかじゃねーよ。 渉と“そうなった日”の翌日に別れ話した。」 「それで別れたって…マジかよ。 だってアイツお前と結婚したいって…」 呆然とする。 「そんなことも言ってたな。でも、無理だろフツーに。 好きでもない女と一生添い遂げる気んか俺ないぜ」 「そんな簡単に納得するわけ…」 ハッとした。まさか… 「もしかして、…俺との浮気を引き合いに出した、のか?」 「するか、そんなもん。卑怯だろ。 ただ単純に別れ話しただけだよ」 「…なんて云って?」 「好きじゃなくなったから、別れよう。って。」 「そんなの…」 「納得してもらえないとか、したとか、俺は知らん。 それをするもはマアなんだから、もし出来なくても俺の中で終わってるンだからそれまでだ」 「…そんな、酷いだろ。」 「酷くないだろう。 時間の無駄がなくなるのだから良い事だ。」 シレッとそんなこと言って。 なんつー最悪な発想の持ち主だろう。
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