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家の中では家族が夕食も食べ終えたリビングでくつろいでいて。
「ただいまー」
「あら、お帰り渉。晩ご飯食べる?」
「や、いい。食ってきたし。」
「それじゃ明日の朝にでも食べちゃいなさい」
「んー、でも俺今からまた拓ン家に届け物あるから、そのまま泊まってくつもりなんだけど」
「アンタまた拓ちゃん家に泊まるの?ほんっとなかよしよねー」
風呂上りの姉が廊下を横切りそんなことを言う。
「それなら拓ちゃんに煮物の残りもっていきなさいよ。男の一人暮らしなんてロクなもの食べれないでしょう」
「アイツ一日中家に居るから結構自炊とかしてるぜ?」
「鶏肉と牛蒡と人参の炊き合わせなんだけど好きかしら?」
「あのー…聞いてる?」
「いくらなんでもご飯くらいはあるわよねぇ。
卵焼きも入れておこうか?
どうおもう?」
「まぁ…好きなんじゃないの。」
俺の言ってることなんて素でスルーしてタッパーに煮物を詰め込み、
挙句、たまごまで焼きだす母親。
「アンタもさっさとお風呂入っちゃえば?
まだお湯あったかいわよ」
「そーする。」
二階の自室に荷物を置き、
風呂の用意と明日の着替えを選んで一階に戻った。
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