ふたりのじかん

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「…で?この怪奇現象っていつからあんの?」 弁当の卵焼きとビールをノドに流し込みながら問う。 「あ~…カレーから。」 「ってことは、一昨日か。その前は?」 「なんも。仕事の打ち合わせで出て帰ってきたら、カレーがあるわ掃除されてるわで。」 「そんな突然に?」 「ちょうど渉の出張とかぶってたし、俺が居ない間に来たのかなーっておもったンだけどな」 「いや。だから無理だって。 そんなサクッと帰って来れる距離じゃねーし」 「でもお前以外にウチの合鍵持ってるのは実家の親くらいのもんだぜ?」 「…そこなんだよなぁ。 カギ開けっ放しで出たとかわ?」 「あるわけない。」 「だよなぁ~」 カギも無いのにどうやって侵入できたんだよ、ってはなし。 ・・・・あっ 「な、なぁ。…もしかして真希なんじゃないか? 確かアイツも合鍵持ってただろ?」 「は?マア? それはねーよ。だって俺、別れ話のときに返させたし。」 「そうなん?」 「渉がいま持ってるのがそーだし。」 「あ、そうなんだ。」 「合鍵増やすのって不動産屋に云わないといけねーんだって。だからマアはない。」 バッサリと「マア説」は切り捨てられた。 、
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