ふたりのじかん

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「すぐ出た、な?」 気の張る身体からゆっくりと離れた拓は、スウェットに手を掛け、中身を見て咽奥で笑っていた。 「…だって、お前のせいで禁欲してたし。むしろ褒めろよ?」 指摘されて俺は恥いる。 目線を逸らし、枕を抱えた。 「俺のせい? へぇ、ナンパもしないで我慢してたんだ。」 「…るっさい!」 そんな会話の短い時間でも、パンツに染みた粘液は外気で冷えていき恥の証拠を強く意識させる。 「も、いーじゃん。それより続きしようぜ」 「お前の恥ずかしがってるトコ見るのも、好きなんだけど」 「悪趣味な…」 負けた気持ちになって、悪態が出る。 が…しかしこれじゃぁイカンだろう、っと、 自分から下肢に纏わる衣服を脱ぎ棄てまだ完全にはベッドに乗り切ってなかった拓の肩に顎を乗せてキスをした。 「拓のそ-ゆーヨユウな感じ、ムカつく。」 「俺だって余裕なんかねーよ」 「…なら、脱げよ。ちゃんとシようぜ」 下になっていた布団を腰を浮かして取り上げ、高く掲げて重なったふたつの体を覆いこむ。 「テントみたいになったな。」 「暗くていいじゃん。エッチなカンジして」 盛り上る布団の中でクスクス笑った。 、
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