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グイグイ迫ってくる勢いに負けそうになるが、圧されるわけにはいかない。
だって俺が今の店がいいのは、給料や雰囲気もそうだけど通勤の利便も不自由じゃないからだ。
「っていうか、真希が別れようが移動願い出してたならそっちから聞いたらいいじゃないっすか」
「わー、お前って冷たいなァ~」
「それが簡単じゃないから、加賀谷クンなのよ。」
「俺…すか?」
「そっ」
納得できないので眉が下がる。
「とっくに一人暮らししてるヤツはさ、どーしても賃貸契約で簡単にはいかねーんだわ」
「そりゃ、加賀谷クン以外にも実家暮らしのスタッフはいるけど、女の子ばかりでしょ?」
「佐藤もいますよ?」
「アイツは家庭の事情が複雑だから。」
「…そっすか。」
「そゆこと。女の子は家族の同意も必要になるけど
男なら変な心配もいらないし身軽なもんだろ?」
「まァ…そうですけど。」
自分の言葉を挟む余地もなく言い包められていく。。。
・・・・・で、結局。
「わかりました。」
という台詞で、この場は収まってしまった。
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