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ただ、誤算があるとするなら
あの時のキスの相性がものすごく好かったということ。
「拓、お前さー風呂入った?」
「三日前には入った…かな?」
「げぇッ」
「でも歯は磨いてるよ?」
「んー、じゃぁいいか。」
ベッドに背を持たれ、足元に座っていた俺は上を向いて薄く唇をひらく。
肘をついて落ちてきた顔が近づいて
くっついて、離れて。
唇の渇いた感触を湿らせるために舌をだせば、互いに絡み合う。
…キスして髭がチクチクする、なんてコイツ以外で経験ねーな。
「…ン」
長く絡み合っていれば、拓也のと自分の唾液が咽喉に溜まって溺れそうになり、軽い叫声をあげた。
顎で押上げ
腕枕するように俺の頭を抱えていた拓也とポジションを入れ替えて
ベッドに膝乗りになった俺の口の中の唾液を全部、拓也に流し込んで唇を離す。
生理的に、唾液を飲みたくない俺。←
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