ヒロイン失脚

9/24
前へ
/415ページ
次へ
「アンタも悪女よね~。 年下の、しかも友達同士の男をふたりも手玉にとってるんだからっ」 「うわぁ…人聞き悪ぅい~」 それは確かにそう、なんだけど。 ちゃんと自分なりにそうなっちゃった経緯だってあるのに… 「まっ、一番悪いのは、カレのほーだとはおもうけど~」 「あはははっ」 私もちょっと笑ってカクテルを飲む。 それからトリップする。 カレシよりも好きな男ととの大切な時間に想いを馳せる。 彼氏の拓也と付き合ってもう3年目。 そのすこし前から、渉とは始まっていた。 小柄なカレは、あんまり小さくない私がヒールを履くと同じくらいの背になって。 小奇麗な顔立ちに似合ってた。 スレンダーな体つき。 雑誌から抜け出したようなセンスのイイファッション。 年下のくせにどこか余裕のある態度。 同じ店で働いてスグに私はカレに惹かれた。 、
/415ページ

最初のコメントを投稿しよう!

529人が本棚に入れています
本棚に追加