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夜明けの空、早朝の薄暗いオレンジとピンクを水に溶いた色した窓を見上げて
部屋に泊めてくれる敦子のベッドに寝転んだ。
気怠るい身体。
目を閉じて沈む眠気にまどろんで、意識はゆっくりと落ちていきそうになった。
…のに。
眠れない。
瞼の裏にチカチカ、チラつく『現実』の二文字。
『将来』と『結婚』も。
なんだかんだと笑って終わらせても、足を伸ばす黒い不安。
(…いい加減、私も、幸せになりたい。)
敦子は優しくて、渉を嫌いなのに応援してくれてて。
・・・だからこそ、私は、これまで頑張れてた。
拓也にも救われていたけれど、支えてくれてたのは、なんでも言い合えて、最後は応援してくれる友達の存在が大きい。
― 応援してくれるあこをガッカリさせたくないなぁ…。
その気持ちは、私の背中を押してくれた。
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