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「おっはよ~!」
「おー」
「あれ、今日も指名予約あんの?
さっすが~」
出勤早々に真希が予約表を肩越しに覗き込んできて、ホウっと褒めてきた。
「お前の顧客も予約入ってるぜ?」
「あー、中島さんね。
でもたまたま手が空いてたらって感じが続いてただけだし。指名されてないもーん」
「優先されるのがお前だからだろ」
フリーの場合、前回の担当者が優先される。
ヘタに担当を変えると万が一カットが気に入らないとなれば次回来店が遠のくから。
なら再来店された理由は前回が気に入ったからだろうとなるのは当然だ。
「ん~…でも指名されなきゃ本当に私でいいのかって不安もあるし、焦るし。」
「まあなあ。
指名されると自信も持てるし、モチベーションも安定するよな」
「そうそう、フリーが嫌ってのじゃないけどさぁ…」
はぁ~っと息を吐いて離れた真希を軽く振り返って見上げれば、複雑そうな顔をしていた。
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