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(コイツらって…ほんとうに好き合ってンのか?)
なんて疑いは慣れて日常化していくから生まれるものだ。
深かった絡まりが浅くなりはじめ、唇が俺の首筋にうつった時に身体が跳ねた。
「・・・こらっ」
小声で叱る。
相手が違うだろう、と。
「ん~…ヤバイ、なんか勃ってきた。」
「それ、俺相手にどうにかしようとかする気じゃないよな?」
「それはない。あーでもムラムラする」
「俺、帰るわ」
すっかり呆れて冷めてしまった。
「買い物に行くつって30分くらいで戻ってくるか?」
「アホッ!そんな野暮じゃねーし、ってか、30分って早過ぎるダロ」
「あ、そうなの?」
「お前なぁ…」
友達のそういう時間なんて知りたくなんかねーっつの!
ため息ひとつ。
「俺だって風呂にはいりたいし、そりゃ帰るっての。ばーか」
立ち上がり荷物を掴むと、さっきまで触れていた箇所が妙に寒く感じても。
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