ボーイ・フレンド

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缶を手渡し俺もそのままソファに戻った。 「あの、ごめん。変な言い方して」 「いいよもう」 こんなところに来てまでケンカするなんて馬鹿らしくてスッと気持を切り替える。 「そういえば、相談ってなに?酔う前に聞いておきたいかも」 話題も変える。そうやってさっきの空気をどこか奥へ押しやる。 「あ…それなんだけどさ、渉っていまのコレどうおもってる?」 「コレって?」 「だから…こういう、ホテルに私と来ちゃうこと」 「あぁ、うーん…良くはないとはおもってる。拓に対して」 「やっぱり、そうだよね…」 はぁ~っとため息を吐いた真希はソファに深く身を沈めた。 「そういう真希は、どうおもってんの?」 「私も、良い事じゃないのはわかってるよ。…でも」 「でも?」 「…だって放っておかれる時間が長過ぎて寂しいから」 確かに、一年ほど前に仕事を在宅に変えた拓也はあからさまに外に出なくなったとはおもう。 「あ~まぁ、仕事なんだから仕方ないンじゃん?」 その代わり、いつでも家にいるから前よりは連絡がとり易くなったし、行けば会えるようにはなった。 前の仕事の時は繁忙期ともなれば職場に泊まり込みは当たり前。 、
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