529人が本棚に入れています
本棚に追加
/415ページ
「そもそも、お前って拓也と俺をどうおもってるのかってことに俺はなるんだけど?」
「どう?って??」
「拓也とは彼氏だろ。で、俺は浮気相手。」
隣りの真希と自分を指で交互に指して軽い現状確認。
「浮気相手」って部分で自分を指す。
「そんなつもりないけど…」
「そんなつもりって?」
「浮気とか、そういうつもりじゃないってこと。」
「あー…そうなの?」
と、言葉では納得してみせるけれど、事実はそうでしかないのは当事者だから判ってる。
「どっちも、好きだもん。」
まぁ、その気持はわかる。
でもそれなら立ち居地に格差があるのはどういうことなのか、と。
「でも…渉は、私と付き合う気、無いでしょ?」
「うん?」
「いくら好きでも付き合ってくれない渉よりも付き合ってくれる拓也がいいもん。
だから、そういう意味では拓也のほうが好きだとおもう。」
「へぇ、そういうもんか。」
「うん。私も結婚したいもん」
「…結婚?」
「そうだよ。
最低な事云ってるってわかってるけど、そういうことでしょ?
渉は私と結婚したいっておもえる?」
「えーっと…」
「ムリでしょ。付き合う気もないくらいだし」
図星だけど。
でも、
なら…
、
最初のコメントを投稿しよう!