自覚。

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ドアに着けていた耳を離し 「…うそつき。」 鍵なんて壊れてないくせに。 非難の声を浴びせる俺のベルトを引抜い拓也は不敵な笑顔でまた噛み付くようなキスで俺を喜ばせた。 上で繋がったまま縺れる足でベッドへ。 崩れるように倒れこんだ背中をスプリングに受け止められ拍子でまた離れてしまった口端から堪えていた笑いが零れた。 「いいのかよ?こんなことして」 彼女を追い返してこんなことしちゃって、なんて。 「いい。今はお前に興味がある」 「…なんだそれ。」 ソノ瞬間、 胃が熱くなって血が沸騰したみたいに肌がぷつぷつ粟立つのがわかる。 「顔、赤いな。どうした?」 「どう、ってー…お前が急に変なコトいうから…」 指摘されて益々血が上る。 ―っていうか、なんで俺こんなに動揺して… 「マアなんかよりお前のほうがイイ。」
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