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「なー、拓ごめんな。俺お前がそんな気持ちになってたの気付かなくて」
「ふっ、それ何謝り?」
ポスンっと頭を撫でるように
髪を梳いて毛先で遊ぶ手に促ホッとする。
「…んー、“ワルモノ気取っててごめんなさい”謝り、か、な?」
「斬新だなぁ…どういう内容なの、それって」
「内容なんてねーよ。気がついたらそうなちゃってた感じ?」
「へぇ」
「言い訳するなら、俺、お前らが付き合ったの後から聞かされてビックリしたし。」
(真希のことは置いておくとして、
拓也とキスするようになってたのは俺のが先だったのに。)
「終わらせるタイミング見失ったな~、ってズルズル。…っていう、言い訳を自分にしてワルモノ気取ってました。」
もういちどだけ「ゴメン」とちいさく謝る。
「なるほどな。俺のタイミングも悪かったのか」
「っていうのでもないとおもうケド」
「うん?」
「結局、俺が区切れなかっただけでしょ。
タイミングって待つものじゃないし自分で決めるものだし」
、
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