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慌しく、弁当を食べて戻るが、気になるのは、美帆の事で…
「マジで、心ここにあらずだな」
俺の背中を叩き、次の患者を診る須山。
はぁ…
時間だけが過ぎていく……
10時を回り、やっと帰れるようになった俺は――――
「お疲れ様です。お先に失礼します」
医局を飛び出した。
それなのに通路で『北山君』と声がかかり、振り向けば外科部長。
「お疲れ様です」
「お疲れ…それで、なんだが…」
すごく言いにくそうに『明日、当直を代わってもらえないだろうか…』と…
聞けば、今日の事故で、怪我したご両親がドクターの中に居てと…不安がる親の傍についていたいからというらしい。
「あの、今回は、すみません。」
そう俺は断った。
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