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それは突然やってきた。いつもの様に朝を迎え、いつもと変わらず朝食を食べて仕事に出掛けた君は、その日、家に帰宅した時はもう何も語らない脱け殻だった。顔はとても綺麗で寝ている様だった。ゆさぶって起こせば笑って、何だよーとすぐ声が出そうな雰囲気で、ただ体だけが温もりがない 冷えているだけみたいだった。だけど、起こしてもゆさぶっても耳元で声を掛けても、返事がなかった。今にも起きだすような感じなのに。私はこれは悪い夢で現実とは違うと、早くこの夢から覚めてほしいと必死で願った。だけど現実みたい、いや、本当に現実だった。頭の中はパニックでもう何が何だかわからなかった。そんな中でも着々と進んでいくのが1秒1秒刻む時だ。それと同時にこれから行うお葬儀の話だった。私の気持ちの整理もつかず現実か悪夢の中を彷徨う中、着々と進んでいく。君は、スヤスヤと寝ている様だった。手や腕、足だって立派に弾力があり、まだまだ生きている感じにとれるのに、なぜ?早く目を覚まさせないと、どんどん話が進んじゃうよ、私は君を起こす。耳元で何度も何度も起こすけど、体だってゆさぶったりするけど、君は動かなかった。今にも起きそうにしているのに、朝は元気に行ったのに、まさかこんな形で帰宅するなんて思わなかった。長生きしようと言っていたよね。俺が死んだら小百合が悲しむから死なないって言ったよね。あれはウソだったのかな。長生きして縁側で2人でお茶を飲みながら、色々あった事を語り楽しかった日々を思い出して年を重ねていくんじゃなかったのかな。私の頭の中はぐるぐる回り現実と戦っていた。私はこの時程、時間が止まってほしいと願わずにはいられなかった。もう絶対に会えない、もう君の姿も見えない、時間が止まる事は叶わない願いだった。私は君に何度も何度も起こしたが君は目覚めなかった。今、起きれば間に合うから早く起きてと思ったが君は応えてくれなかった。1日がとても長く感じた。思い起こせば、君とは色々あったね、ケンカもした、兄弟ケンカみたいだった。あっという間の時間の流れだった。ずっと続いていくものだと信じて疑わなかったよ。今でも君が、ただいまーと大きい声を掛け帰ってきそうな感じがする。そしたら私は、お帰りと返事しようと思ってる。
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