第25章

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「悪いが、今夜は頼む」 「わかった。お兄ちゃん。泊まるから修と… 何かあれば、修から電話させるから、出てよ…」 「あぁ。美帆も明日は無理して仕事に行くなよ」 「うん、美佐に今夜、電話しとくね。」 志保にタクシー代を渡して、病院を後にした2人を見送った。 外来には戻らす、医局に。 「さっきは、急に診察を終えて、出て行ったと聞いたが、どうかしたのか?」 「部長すみません。妹が彼女と診察にきまして、産婦人科に…」 「――ということは…」 「はい、デキてまして…」 「おめでとう…」 「ありがとうございます。」 「確か、当直、だったな…今夜」 「はい、なので妹達に頼んで、おきました。」 『そうか』と言うと、申し訳なさそうにするから、『大丈夫です』と言うしかなかった。そして俺は今夜、美帆のお父さんに報告しなきゃならない。
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