第26章

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水分は取れているが、家族も大変だろうと、吐き気を抑える薬を処方してもらい、少しずつ何度かにわけてたべるようにとか… 今はまだ、栄養の事を気にせず、食べれそうなものを食べたらいいとか… いろいろ指示をもらったんだが、その時、志保も聞いてて、志保が『すみません、私も診察して欲しい』と… 昨夜、皆に頑張るって宣言したはいいけど、妊娠しやすいか調べて欲しいと――― 俺の身内だからと、時間外だったが受け入れてくれた為。カルテを作り、見てもらったんだが――― 「北山先生も、いいですか?」 上条医師に言われて、付き添うと―― 「妹さんも妊娠されてます」 「「えぇ!?」」 俺と志保は驚き重なった。 しかも、もうすぐ、4ヶ月になるって…… 「嘘だろ…上条」 「北山先生、赤ちゃんの大きさからして、間違いはありません」 動揺する俺より、志保は落ち着いていた。 「やっぱり、間違いじゃなかった」 だけど、美帆みたいに吐き悪阻ではなかったから、疑わなかったらしい。 この日、俺達は、お互いの“婚姻届”の“保証人”なるとは思わなかった。
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