52人が本棚に入れています
本棚に追加
/26ページ
「……それで? 同業者がいったい何の用?」
私の言葉に、男が鼻で笑った。
「あんた……エエ動きするくせに、頭は鈍いなぁ」
「保険」と、男が答える。
「あんたがヤった男。このクラブの常連さん。評判はえらいこと悪いけど……金払いはえらいことエエやつな訳ね?」
男がジリジリと間合いを詰めてくる。
「あんたらに掃除を頼んだお人な、俺んとこにも頼んできたわけよ?」
男が警棒を私に突き付け、噛んで含めるように説明をする。
「万が一に備えて、あんたに全部おっかぶせられるように……あんたをヤってくれってね!!」
男が動く。
警棒が脇腹をかすめる。
「……っ!!」
最初のコメントを投稿しよう!