act.2 火蜥蜴~サラマンダー~

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「……それで? 同業者がいったい何の用?」 私の言葉に、男が鼻で笑った。 「あんた……エエ動きするくせに、頭は鈍いなぁ」 「保険」と、男が答える。 「あんたがヤった男。このクラブの常連さん。評判はえらいこと悪いけど……金払いはえらいことエエやつな訳ね?」 男がジリジリと間合いを詰めてくる。 「あんたらに掃除を頼んだお人な、俺んとこにも頼んできたわけよ?」 男が警棒を私に突き付け、噛んで含めるように説明をする。 「万が一に備えて、あんたに全部おっかぶせられるように……あんたをヤってくれってね!!」 男が動く。 警棒が脇腹をかすめる。 「……っ!!」
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