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「けどなぁ……」と。
男が喉の奥でクックッと笑う。
「そろそろ限界やろ?」
男がゆっくりと間合いを詰めてくる。
「まぁ、運がなかったんだと……諦めな」
男が警棒を振りかざした。
「ほな、さいなら!!」
男が踏み込み、間合いを詰めたのを見計らい、再び私も動いた。
「!?」
男の驚愕した顔が近づく。
突き付けられた警棒が顔をかすめた。
頬に熱のようなものが走る。
身体中に広がる鈍痛を気力で押し込め、男の左目に拳を放った。
指輪に仕込んでいる暗器の針が飛び出す。
「ちっ!!」
男が舌打ちをした。
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