act.2 火蜥蜴~サラマンダー~
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私の放った拳の先から伸びた針が、男の左目を刺す寸前で止まる。 と、同時に。 男の警棒が私の喉元で止まった。 そのまま――互いににらみ合い。 沈黙が二人を支配する。 男が私の喉元に警棒を突き付けたまま――クッと笑う。 「ふ……ははっ、あははっ!!」 それは心底楽しくて仕方ないと言わんばかりの笑い声。 高笑いをする男を――ただ、呆然と見つめることしかできなかった――。
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