act.2 火蜥蜴~サラマンダー~

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男と女の波をかき分けたどり着いたところ――。 クラブの一番奥に位置するところに二人の男が陣取っている。 その男たちに佐多が耳打ちをする。 男がちらりと私を見た。 愛想笑いをしたが、男たちに無視をされ、気分がシラケる。 これからすることを含めて考えると――うんざりする。 佐多が私の方を見て、視線だけで「行くぞ」と促してきた。 男たちが壁から離れる。 手にしているインカムに何事かを囁くと、壁が音もなく開く。 隠し扉――。 佐多と私が滑りこむようにして中に入ると、音もなく、また、扉が閉められた。
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