act.2 火蜥蜴~サラマンダー~

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適当に相手して……さっさと片付けよう。 男に微笑みながら、これからやるべきことをある程度、シミュレートしていく。 「では、ゆっくりお楽しみください」 こちらのうんざりするような思いなど、全く意に介さない佐多が、慇懃にお辞儀をし、部屋から出ていった。 部屋から出ていった佐多を見送り、男が私をベッドに誘いながら、囁いた。 「君は……とても綺麗だね……」 「ありがとうございます」 男が私の頬に触れる。 「本当に綺麗だよ……。この白い肌に……傷を刻み込むことを考えたら……ぞくぞくするね」 男の目が妖しく光った。 その刹那。 何かを振り上げる音とバシッという激しい音。 そして――頭を揺るがす衝撃と痛み。
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