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「私、そろそろ帰りますね。いろいろとありがとうございました」
そう言って立ち上がると、八雲さんが笑顔をこちらに向けた。
「なっちゃん。アタシが作ったうま煮。良かったら持って帰って食べなよ。ちーちゃん、うま煮。タッパーに詰めて」
「はいはい。あ、そうだ。焼おにぎりもあるからそれも一緒に持って帰って」
ニコニコと笑いながら、千冬さんは厨房の方へ小走りして行った。
「すいません……」
「良いの、良いの。夜食に作ったら作り過ぎちゃったから、持って帰ってくれると助かるのよ。アタシもちーちゃんも」
そうして「なっちゃん」と改めて八雲さんが優しく笑う。
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