act.4 居酒屋 八千代

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二人のやり取りを見て思わず笑いがこみ上げ、クスクスと笑ってしまう。 「……っ!!」 笑ったせいで傷口がズキッと痛み、顔をしかめると、二人があわてて私を支えた。 「ちーちゃん、牛刀よりもなっちゃんの手当てが先!!」 「そうね。なっちゃん、お店の奥の座敷で手当てしましょう」 千冬さんの手から温もりが流れてくる。 「すいません……。迷惑かけちゃって……」 「水くさいこと言ってないで、早くお店の中に入って!!」 千冬さんに促され、私は八千代の中に入ったのだった――。
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