act.5 東野遥汰

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日曜日は稼ぎどきである。 自然、通常よりも忙しくなる。 お店を休む訳にはいかない。 返したチケットを遥汰は眺めながら、店のカウンター越しに佐和さんに呼び掛けた。 「佐和さん、店長。ちょっと相談。午後からなずなさん借りたいんだけどいいかな?」 「遥汰くん!?」 「ね、いいでしょ?」 「いいわけないでしょ!!」 佐和さんに頼みこむ遥汰に思わず大きな声を出す。 「仕事のシフトとか簡単には変えられないんだから。困らせるようなこと言わないで」 そのまま、佐和さんの方を向く。 「すいません、佐和さん」 そう頭を下げた私に佐和さんが微笑んだ。
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