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日曜日は稼ぎどきである。
自然、通常よりも忙しくなる。
お店を休む訳にはいかない。
返したチケットを遥汰は眺めながら、店のカウンター越しに佐和さんに呼び掛けた。
「佐和さん、店長。ちょっと相談。午後からなずなさん借りたいんだけどいいかな?」
「遥汰くん!?」
「ね、いいでしょ?」
「いいわけないでしょ!!」
佐和さんに頼みこむ遥汰に思わず大きな声を出す。
「仕事のシフトとか簡単には変えられないんだから。困らせるようなこと言わないで」
そのまま、佐和さんの方を向く。
「すいません、佐和さん」
そう頭を下げた私に佐和さんが微笑んだ。
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