act.10 好きな景色

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佐多が暴走したのだろう原因の一端に。 この間の“あれ”が関係しているのは間違いはなく―― ――そないに泣かれると、責任を感じるんだよなぁ……。 そんなことを考え、彼女を見ていると、彼女が顔を上げ、見つめ返してきた。 「……ごめんね」 「ふぁっ!?」 突然、そう声をかけられ、変な声が出てしまう。 「私が泣いてるから……変な目で見られてる……」 「あ?……ん、まぁ……」 曖昧な返事しか返せず、後は沈黙が支配する。 ――あっかぁぁん!! も、ホンマにどないしたらエエの!? わっかんない!! カイト、こんな時、どうしたらいいのかわかりませぇぇん!! 気のきいた言葉も態度も出てこない。 「あー……あのさ……」 それでも自分を鼓舞するように彼女に向かって声をかける。 「それ……食わんの? 冷めてまうで?」
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