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「あー……あのっ!! あのなっ!!」
自分がテンパっているのをごまかそうとして、彼女に話しかけるが。
――やべっ!! 声が裏返った!! 平常心!! 平常心だ、俺!!
咳払いをして彼女の方に向き直る。
「えっと……。あのな、あのオッサンのことなんだけど……」
「オッサンって……佐多のこと?」
「そう、佐多のこと」
妙な返答を返してしまった。
「その……何があったかは知らんけどさ……。あのオッサンも悪気はなかったんじゃないかなというか……今頃、反省しとると思うからさ……」
彼女が不思議そうな顔で俺を見ている。
「その……なんちゅうか……あんま、気に病むなっちゅうか……元気出せっちゅうか……」
……一体、俺は彼女に何を言っているのだろうか?
てか、何で俺がオッサンのフォローしてんねん!! 意味わからん!!
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