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町の外れにある、小さな印刷工場。
そこにふーこさんは居る。
その工場で、冊子を作りながら暮らしている。
冊子には、ふーこさんが集めてきた年配者たちの俳句や短歌、詩が載せられている。
それを月に一回発行し、有料で配っている。
儲けなんて何もない。
微々たる金額が集まったところで、作品を提供してくれた仲間たちとお茶会をするのが関の山。
それでも――
ふーこさんは楽しいんだと……幸せだと言っていた。
「組織からのね、功労報酬と今までの蓄えがあるから大丈夫よ」
そう、笑っていたが、暮らし向きは決して楽な方ではないだろう。
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