act.13 決別

4/24
前へ
/24ページ
次へ
「あら、これ? これはダンベル代わりよ。ほら、二の腕を引き締めるためのダンベル代わり」 千冬さんが「オホホ」と笑いながら、ビール瓶を軽く振った。 「ちーちゃん……。しどい……。お禿げが進行したらどうすんのよ」 八雲さんが涙目で、頭を擦りながら、起き上がる。 「逆に刺激されて、進行が止まるんじゃないの?」 しれっとそんなことを言う、千冬さんに思わず苦笑してしまう。 「でも……佐多さん、なっちゃんが足を洗うこと、簡単に許してくれるかしら?」 なおも頭を擦りながら、八雲さんが心配そうに眉をひそめた。 「大丈夫よ、やっくん。そんな時のために私達が居るんじゃない!!」 「ん、まぁ……そうなんだけどね……」
/24ページ

最初のコメントを投稿しよう!

45人が本棚に入れています
本棚に追加