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「なずなさんが作ったなら……手料理初ゲットだったのにって。残念」
「もう……」
おどけて肩をすくめる遥汰に苦笑する。
「ね、なずなさん。いつか手料理作ってきてよ」
「え? 私の手料理!?」
驚いて声を上げると、遥汰は無邪気に笑う。
「食べてみたいなぁ……。なずなさんの手料理」
「や、私、そういうの苦手っていうか……」
第一、佐和さんや八雲さんに比べたら、人に食べて貰うようなレベルじゃないというか……
「大丈夫。俺、大概のものは美味しいって食べれる人だから」
「どういう意味よ、それ!!」
「ごめんごめん」
そのまま遥汰が逃げるようにして、先を歩いて行く。
「あ、こら。待ちなさい!!」
笑いながら遥汰を追いかけた時だ。
遥汰の前に影が立ちはだかった。
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