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「いや、あの……そういう気遣いはいらんですから……」
なんとか理由をつけて断ろうと言葉を考えながら、口を開くと、全く空気を読む気のないボス猿が無理やり、隣の部屋へ俺を連れ込もうと歩き出した。
「遠慮はしなくていいんだ!! さあ!!」
いや、社交辞令でなく!!
俺は本気で遠慮してんねん!!
ボス猿の力は案外強く、あっという間に隣の部屋へ連れ込まれた。
先ほど居た部屋とは違い。
悪趣味にも程がある――ショッキングピンクでガーリーな色使いと調度品の数々。
フリルのついたカーテンであしらわれた、天涯つきの大きなキングサイズのベッド。
見ているだけで頭痛がする。
そして――
「アアン!! パパぁん。遅ぉぉい!!」
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