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半ば他人事のように男を眺める。
おもろいな、と。
殺気とか怒気が顔に出るって……見てる分にはおもろいな、と。
「だいたいさ、兄貴らがどんな請け負い方したか知らんけど。これ、明らかに俺の仕事ちゃうし?」
震えながら男は黙って聞いている。
「とにかくさ。なんかあったら呼んで? そんときはちゃんと働くから。ほな、ちょっと、外でファンタでも飲んでくるわ」
「ふざけるなぁぁ!!」
くるっと男に背を向けるのとほぼ同時に肩を掴まれた。
ああ、ホンマにめんどい……。
そう、ため息を吐いた時だ。
「おい!! 何をやっている!?」
一触即発の部屋にもう一人、男が入ってきた。
「兄貴!! こいつなんなんすか!! 新入りの癖に!!」
肩を掴んでいた男が、俺を突き飛ばすようにして、部屋に入ってきた男に文句を言い出した。
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