act.15 再会

4/31
前へ
/31ページ
次へ
半ば他人事のように男を眺める。 おもろいな、と。 殺気とか怒気が顔に出るって……見てる分にはおもろいな、と。 「だいたいさ、兄貴らがどんな請け負い方したか知らんけど。これ、明らかに俺の仕事ちゃうし?」 震えながら男は黙って聞いている。 「とにかくさ。なんかあったら呼んで? そんときはちゃんと働くから。ほな、ちょっと、外でファンタでも飲んでくるわ」 「ふざけるなぁぁ!!」 くるっと男に背を向けるのとほぼ同時に肩を掴まれた。 ああ、ホンマにめんどい……。 そう、ため息を吐いた時だ。 「おい!! 何をやっている!?」 一触即発の部屋にもう一人、男が入ってきた。 「兄貴!! こいつなんなんすか!! 新入りの癖に!!」 肩を掴んでいた男が、俺を突き飛ばすようにして、部屋に入ってきた男に文句を言い出した。
/31ページ

最初のコメントを投稿しよう!

39人が本棚に入れています
本棚に追加