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「てな訳でな……蜥蜴ちゃん、俺を置いて逃げてくれ」
「……は?」
まるでいたずらっ子のような笑顔でカイトは続ける。
「俺……どう考えても足手纏いやん? 俺を置いて逃げんのが正解やぞ?」
「大丈夫」とカイトは笑う。
「言うたやろ? 俺一人でもなんとかなるって。ちゅう訳で……早よ行きや」
トン、と。
軽く小突かれるようにして、肩を叩かれる。
そんなカイトを睨み付けるようにして、ジッと見つめる。
「……なんやねん? 早よ行けや」
カイトの言葉に答えるようにして、苦笑する。
「あんたね……。そういうセリフは身体の震えを止めてから言いなさい」
「は!? 震えてなんか……」
「怖いんでしょ?」
カイトの言葉に被せるようにして、言ってやる。
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