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ヒビの入ったガラスを勢いよく蹴りつける。
ヒビの入ったところから、崩れるようにして、ガラスが割れ、下に落ちていった。
夜風が吹き込み、髪を巻き上げる。
そのままベッドの方に再度向かい、切り裂いて残ったシーツをさらに切り裂いた。
切り裂いたシーツを結びながら、ロープのように長くしていく。
それをベッドの支柱に結びつけ――
「カイト、立って」
「……? 蜥蜴ちゃん、何をしてんねん?」
痛みに顔をひきつらせながらも、カイトはしっかりとした口調で私に問いかけてきた。
――おそらく、大丈夫だろう。多分、イケる。
カイトの様子を見ながら、半ば自分に言い聞かせるようにして、カイトを見る。
「カイト、あんた……バンジージャンプ、できる?」
「バンジージャンプって……」
「できなくてもやってもらうけどね」
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