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「とりあえずな、蜥蜴ちゃん……」とカイトが頬をさすりながら、部屋の真ん中にこれ見よがしに置いてあるソファーに向かって、視線を投げつけた。
「飛び込め!!」
カイトがそう叫び、ソファーの後ろに飛び込んだのと同時に、部屋に男たちがなだれ込んできた。
「……っ!!」
男たちが銃を構える。
そのまま跳躍し、ソファーの後ろに飛び込んだ。
弾丸が頬をかすめ、鈍いような熱さと痛みが走る。
ソファーの後ろに転がり込むと、カイトが私の身体を引き寄せた。
「ちょっ……」
抗議し、離れようとすると、更に力強く抱きしめられ――。
「蜥蜴ちゃん、何を考えてんねん!! こんな緊急時に、なんぼなんでも、俺かてあんたの身体で遊んだりせんわ!! 何を考えてんねん!! 蜥蜴ちゃん、スケベか!!」
「あんたこそ、こんな時になんでそんな返しができるのよ!!」
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