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「なんだと!? ごらぁぁ!! 女性蔑視!! 蔑視発言か!!」
「あのなぁ……」
蜥蜴の裸を見るなと言う癖に、蜥蜴に何も感じないと言えば文句を言われる矛盾に、頭が痛くなる。
「つか、八雲はいいのか!! 八雲は!!」
「やっくんは枯れてるからいいの!!」
「なんだそりゃ。それこそ蔑視じゃねぇのか? それ?」
俺と千冬女将のやり取りを聞いていた八雲がくるっと振り返り、睨み付けてきた。
「二人とも煩い!! 治療に集中できないでしょ!? 手元が狂ったらどうすんの!?」
そうして、ビッと座敷の外を指さし。
「二人とも出ていきなさい!! ちーちゃんは佐多さんの食事の準備!! 佐多さんはその食事を食べる!! わかった!?」
八雲の剣幕に、思わず二人とも黙り込み――
「ごめんね、やっくん……。ほら、あんたも!!」
「お、おう……。悪かったな……」
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