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今笑った事をすぐに責めないのは、彼女が俯いているからだろう。
髪に顔を隠していては俺の表情を見ることができないし、俺が彼女の表情を見ることもできない。
「ゆず」
「……」
「返事」
「はい」
「公園て、そこ?」
俺の言葉に反応して顔を上げた彼女。
「あ、ごめん。違った」
「……」
しれっと言った俺の詫びの言葉に無言を返し、顔をこちらに向けた。
「あとちょっとです」
「そう」
真面目な彼女が返した真面目な言葉に、またしても笑みが漏れる。
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