群青2 モノクロ第4話

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『洋史さんの好きにしてください』 そう言われた時、正直心が踊った。 俺の手に包まれ、火照る白い頬。 潤んだ丸い瞳。長い漆黒の睫毛。 震える唇が、まるで甘い蜜のように俺を誘う。 色んな『女』の顔はこれまでに何度も見てきたが、彼女の『女』の顔はどこか違った。 触れたい。と、思わせる。 触れているのにもっと触れたい。 不思議な感覚だ。
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