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「あけましておめ」まで言ったところで彼の足がゆずに向けられていることを知り、その口を噤む。
「飯山さーん、今度の休みなんだけど」
佐藤の口からよく聞くその言葉。
いい加減聞き飽きたが、彼女はそうは思わないのだろうか。
「あ。えーと、」
佐藤を傷つけずに上手く断る理由を探している無駄な時間があるなら、いっそのことスパッと切り捨ててやればいいのにと思う。
そう。
「良かったら雛森さんも」
「行きません」
彼女みたいに。
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