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最初の勢いはどこへやら。
呼び方を変える度にトーンダウンしていく彼女の声。
しどろもどろになったかと思ったら
「はい」
「……」
最後にはとうとう無言。
「あなたは『ゆず』でしたっけ」
黙ってしまった彼女を見なくても分かる。
きっと、耳も頬も真っ赤。
触れたら熱いに違いない。
「違います?」
「違いません」
すぐに返ってきた言葉にどこか満足し、ふっ。と笑みを漏らした。
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