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side岡田頼人
今日はとあるIT関連の面接日。
面接官である俺は今日で何人の面接をしたのであろう。初々しい若者が面接に訪れる。
面接する側というのも大変だ。ありきたりな面接の常套句を並べるだけの退屈な時間。ほんとうに、最悪だ。
「ちょっと空き時間できたから飲みもん買ってくるか」
ボソッとつぶやいて自販機に向かう。
すると、奥から可愛らしい影が近づいてきた。幼顔の男の子という感じだ。見た目は良くて高校生。新入社員の風貌には見えないけれど、ここにいるということはそうなのであろう。
彼はおれに近づき、こう言った。
「あ、あの、これ、そうですよね?」
差し出された俺の万年筆。いつ落としたのか気づきもしなかった。
「ああ。ありがとう。」
にこやかに答えた。もちろんビジネススマイルだが。
「いえ、よかったです。ぼ、ぼく、もうすぐ面接なので失礼します」
声変わりをしたのかわからないほど高めの声、低い身長、幼顔、全てが俺の好みであった。
「あの子、新入社員だったんだな。かわいいな」
俺は一目惚れだったのだと今になって気づく。いや、初めから気づいていたのかもしれない。気づかないふりをしていただけで
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