act.18 龍と人の哀

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「貴女こそ……俺のことを信じてないでしょう?」 強く掴まれた腕から――遥汰の熱が伝わってくるようで…… 「だって……」 その熱に引きずられるように―― 「だって、どうしたらいいの!? 私は……貴方を巻き込みたくないから!!」 関を切ったようにして感情が暴発する。 「なずなさんは……俺のこと、どう思ってるの?」 私の感情を鎮めるように、遥汰が優しく笑う。 「教えて? 俺のこと、欠片も思っていないのなら……ここで帰るよ。もう二度と……貴方には近づかないから……」 狡い言い方だと思う。 こんな風に――感情的になっている時点で、遥汰には全てわかっているはずで…… 「狡い……。聞かなくてもわかってるくせに……」 「貴女の“言葉”で聞きたいんだよ」
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