act.18 龍と人の哀

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「……大好きよ」 その言葉を口にした瞬間。 涙が零れた。 「好きで好きで……どうしようもなく、貴方に惹かれてて……」 そこまで言った時―― 遥汰が腕を引っ張り、息が止まりそうな程に、私を強く抱きしめた。 「嬉しい……」 遥汰がポツリと呟いた。 「貴女の口から……“好き”って言われることがこんなに嬉しいなんて……。俺は……貴女から離れられないよ……」 「だから」と遥汰が腕に力を込める。 「教えて欲しい。貴女の全てを。俺が貴女の全てを知って……拒んだ時は……」 “殺していいから” それは迷いのない言葉――。 「貴女の全てを受け入れられない俺なんて……俺じゃない。そんな俺は……いらない」 「……何よ、それ。意味わかんない」 「うん、俺もなんか言ってて意味わかんない」 そうして、二人で笑いあい――
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