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――――――
「コーヒー、大丈夫かな?」
「あ、うん……」
狭いアパートの部屋で。
ベッドの上に座り、キョロキョロしている遥汰にコーヒーを手渡す。
「あ、ありがと……」
コーヒーを受け取りながら、遥汰がぎこちなく笑った。
「てかさ……。なずなさんの部屋……なんだよね?」
「そうよ、狭くて何にもない部屋でしょ? もしかして……もっと可愛いの想像してた?」
「あ、いや……。想像通りっていうか……なずなさんらしいかなっていうか……」
「あ、ひどい。私は女らしくないってこと?」
「いや、そうじゃなくって!!」
慌てる遥汰がおかしくて、クスクスと笑ってしまう。
「あ、また、俺をからかってる!?」
「さぁ?」
「だ……だって、しょうがないだろ!! なずなさんの部屋で二人っきりで……。なんて言えば良いんだよ!!」
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