act.18 龍と人の哀

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「え!? ちょっと!? なずなさん、何をやってるの!?」 あわてて、遥汰が立ち上がり、私を止めようと動いた。 「遥汰君……。座って」 静かに、威圧するようにそう言うと、遥汰が落ち着きなく、ベッドに座り直した。 ボタンを全て外し、カッターシャツを脱ぎ捨てる。 パサリと―― 静かな部屋にシャツの落ちる音が響いた。 下着とジーパンだけの姿で、遥汰に背中を向ける。 「……遥汰君。これが……私のもうひとつの姿……」 遥汰の視線が背中に注がれる。 「私のもうひとつの名前は……蜥蜴」 “火蜥蜴(サラマンダー)” “全てを焼き尽くす――焔の龍” 遥汰が――息を飲むのがわかった――。
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