act.18 龍と人の哀

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「仲直り……か……」 佐和さんに言われたことをポツリと呟いてみる。 できるものなら、してみたい。 けれども、それは到底かなわない望みで…… どうして……出会っちゃったんだろう……。 どうして…… 遥汰のことが好きになってしまったんだろう。 コンロの上がぼんやりと滲んでいく。 ――ああ、もう!! ダメだ、ダメ!! 気がつけば泣いている自分を鼓舞するように、パンっと頬を叩き、頭を振った。 そうして、ある一つのことを決意する。 ――辞めよう。 辞めるのは、佐和さんのお店――。 ――帰るんだ。闇の世界に。 私がもともといた世界に――。 光に憧れて、光に身を置くことは……もう、辞めよう。 遥汰との縁が切れたのが良いきっかけになった。
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