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鋭く睨み付ける銀狼の視線を佐多が嘲笑うようにして受け流す。
「なぁ? 銀の狼? お前は、自分が組織にとってどんな存在だと思ってる?」
「……は?」
意味がわからないと言わんばかりに、銀狼が顔をしかめる。
「お前は自分のことをどう思ってるかわからんが……。俺は組織にとって、必要不可欠な人間だと思ってる」
「なんだよ? オッサンが俺を褒めるとか……気持ち悪いな……」
「アホ。勘違いするな。誉め言葉じゃなく、事実を言っただけの話だ」
佐多が苦笑しながら、続ける。
「蜥蜴もな、同じなんだよ。組織にとって必要不可欠な女だ。わかるだろ?」
「はい? なずなちゃん? んー……まぁ、そうだろうね。特に女性の殺し屋は……貴重だよな、いろんな意味で」
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