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「俺は基本的に女性の味方だから。わかる? サタタがなずなちゃんに優しくしてやれないなら……俺、容赦なくサタタからなずなちゃん、取り上げるからね?」
「……やれるもんならな。お前には無理だろうけどな。アイツはどんな男にもなびかん」
「“東野遥汰”」
銀狼が意地悪く笑いながら、強調する。
「彼、以外は……だろ? 遥汰君にはなびいた。サタタじゃなくて、彼には」
「黙れ」
威嚇するように、睨む佐多に対して、銀狼は苦笑しながら肩をすくめた。
「ほんっと、素直じゃないよね、サタタは。まぁ、いいや。報酬はいつものように。前金を振り込んどいて」
そのまま、銀狼は部屋を出て行った。
一人残された佐多が老酒を口に含む。
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